演劇集団和歌山−2009年秋公演

ぬけがら

作 佃 典彦

演出 山入桂吾

2009年
9月19日[土]18:30〜 / 20日[日]14:00〜
※開場は、いずれも30分前です。

和歌山県民文化会館小ホール

料金:【前売り】一般/2,300円 中高生/1,300円【当日】一般/2,500円 中高生/1,500円

※公開稽古 9月6日(日)午後6時00分より、和歌浦小劇場でおこないます。お気軽にお越し下さい。

公演は終了しました。たくさんのご来場ありがとうございました。

幸か不幸か?

演出 山入 桂吾

 このところ不幸事が続いている。といっても現実の話でなく、演劇集団和歌山の演目であるが。

 07年秋『わりかん』では父が亡くなった後に実家に残された母との同居と自分が抱えている仕事の両立に悩む男が、また08年秋『海と日傘』は病を抱えた妻と静かに暮らしつつ最後の日を迎えた男が主人公だった。そして今年の春は斎場を舞台に、たまたま出会った2人の死者がそれぞれの家族や恋人に言葉を伝えようとするコメディー『煙が目にしみる』だった。

 で、今回の『ぬけがら』である。話の中身は後のお楽しみにしていただくとして、開演前に舞台を見ていただければおわかりの通り、真ん中に祭壇があり遺影が2つも並んでいる。不幸を絵に描いたような舞台である。しかも、チラシでご案内の通り、主人公の男は妻から離婚を迫られているという不幸の大盛状態である。ただ、「人の不幸は蜜の味」という言葉があるように、そんな不幸を背負い込んだ(自業自得の面もあるが)男がどのようにもがいていくかが今回の作品の見どころだと思う。

 役者のみなさんには、血のにじむような踊りや楽器の練習、身動きならない状況に耐える訓練など過酷な稽古を積んでもらった。中でもほぼ出ずっぱりで父6人と母、妻と不倫相手、そして葬儀屋社員を相手にするセリフを口にする今回の主役・水口さんのプレッシャーは筆舌に尽くしがたいものがあるだろう。開演前の客席に彼のため息が聞こえるかもしれない。

 そんな災難を引きおこす演目を提案し、演出として無理難題を突きつけた私には、どんな不幸が待っているのだろうか。いや、それもまた良し。不幸を知るからこそ幸福の有り難さを味わうことができるのだから。願わくば、見てくださるお客さんには幸福のみが伝えられるように…。

 本日のご来場、心より感謝申し上げます。

(公演当日パンフレットより)

〈キャスト〉

  • 水口広平:男(鈴木卓也)
  • 植西一義:父1(鈴木卓二郎82才)
  • 植田幸男:父2(鈴木卓二郎6?才)
  • 城野周三:父3(鈴木卓二郎5?才)
  • 楠本幸男:父4(鈴木卓二郎4?才)
  • 池田のりひこ(協力):父5(鈴木卓二郎3?才)
  • 友寄隆紀(協力):父6(鈴木卓二郎2?才)
  • 城向博子:女1(鈴木美津子・男の妻)
  • 池尾 唯:(協力:)女2(田中久恵・葬儀屋の女)
  • 山下悠生:女3(鈴木景子・若かりし頃の男の母)
  • 大沼紀代美(ダブル・19日) 樫尾裕美(ダブル・20日):女4(佐藤理沙・男の浮気相手)

〈スタッフ〉

  • 舞台監督/小谷誠彌(協力)
  • 装置/楠本幸男
  • 照明/勝本昌宏(協力)
  • 衣裳/城向博子
  • メイク/樫尾裕美
  • 音響/山本真司(協力)
  • 制作/鎌田昌信・下崎 浩

※日時指定となっています。ご購入後、日時変更をされる方は、できるだけ事前にご連絡願います。なお、開場は、いずれも30分前です。
※演劇鑑賞会、子ども劇場会員の皆様には特別割引があります。詳しくは和歌山演劇鑑賞会(073-433-1151)もしくは劇団へお問い合せ下さい。

●チケット取り扱い◎宮井平安堂 073-431-1331 ◎和歌山県民文化会館 073-436-1331 ◎和歌山市民会館 073-432-1212 ◎和歌の浦アート・キューブ 073-445-1188

●後援/和歌山県・和歌山県教育委員会・和歌山市・和歌山市教育委員会・朝日新聞和歌山総局・産経新聞社・毎日新聞和歌山支局・読売新聞大阪本社・釜a歌山リビング新聞社・わかやま新報・ニュース和歌山梶E釜a歌山放送・NHK和歌山放送局・潟eレビ和歌山・和歌山商工会議所・和歌山青年会議所・泣Aガサス

お問合せ○演劇集団和歌山(和歌山市和歌浦南1丁目1の14)TEL073-445-4537(夜) http://enshu.ld.infoseek.co.jp/

ご来場ありがとうございました。

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